伊藤計劃「ハーモニー」

ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

ふぅ、つかれたー。デザイン弄り始めてしまったら、そりゃもう、時間が経つわ経つわ。そもそもスタイルシートに手をつけること自体数年ぶりなもんで、もうどこをどうすればどうなるのかを綺麗さっぱり忘れていて大変でした。久しぶりに頭使った。チープカのCSS講座参考にしたりして。「Apollo」をベースに使わせてもらい、適当にごちゃごちゃ弄ってあります。僕自身が未だにSleipnirを使っている人間なので、Firefoxだとちょっと変かもしれません。たぶん変です。すみません。

いやあ、でも、デザイン改造するのは楽しいね。字の大きさ変えたり色変えたりしただけなんだけど。文字サイズなんて1px単位で調整したりして。ひたすら見やすいデザインを考えていた昔を懐かしく思い出します。伊藤計劃のデビュー2作目となる「ハーモニー」が読者の目をすごく意識した作品であるように、どうしたら読み手にとって読みやすくなるのか、わかりやすく受け取れるのかをワクワクしながら考えるわけです。

僕は「この手の小説」についてすごく語ることの出来る奴ではないし、むしろ、どちらかといえば苦手なジャンルの本を読んだな、と思っている人です。人類補完計画なぞ歴史としてしか知らないし、この手のものを読むたびに「そういう言葉」が頭を回っている時点で作者とは違う位置にいる気がします。それでも、それでも物語に出てくる言葉のひとつひとつが痛いほどに伝わってくる。風呂敷を広げる間もなく種を明かしてささっと店じまいをしてしまうような、結果的に一本調子な物語になってしまったことも、作者があまりにも素直な表現を選んだ末の結果というべきでしょう。

終末っぽい青春ものは世に腐るほどありますが、「ふたりの終わり」が「セカイの終わり」と直接的に繋がる様が狂おしいほどまっすぐな本作は、ある意味正しい世界の在り方だと考えてしまうわけです。もちろん、フィクションとしての。