「ぐるりのこと。」

ぐるりのこと。 [DVD]

ぐるりのこと。 [DVD]

炭酸カルシウムガールズのこと。

今のところこうして程よく更新を続けているものの、これからどうなるやら僕自身もわかりません。昔みたいにがむしゃらに更新することは出来ないし、わけのわからないパワーでもってして鬼気迫る文章を書くのも無理です(何が言いたいのかわからない感じは昔と変わりませんが)。ただ、どんなにつまんないことしか書けなくてもだらだら続けていこうかと思います。続けることの大切さが最近ようやくわかった気がしますし、ずっと更新を続けているサイトを見ても思うわけです。

そんななかDVDで観たこの作品。きれいな映画じゃありません。胸糞の悪いシーンばっかりです。加瀬亮宮崎勤をモデルにした被告人の役をやってるのですが(観ている最中は加瀬亮だって気づかなかった)、終盤の宅間守をモデルに以下略の人のシーンと並んで空前絶後のむかつきっぷり。あと家族の間のゴタゴタとか、見覚えのある嫌な風景が満載で、もう見てらんない。

法廷画家役のリリー・フランキーは法廷で繰り返されるそれらから目をそむけるわけでも、必要以上に感情移入するわけでもなく、自分を取り巻く日常として受け入れていきます。世を儚むでも青臭く反抗するでもなく、ただまっすぐに奥さんである木村多江をみつめて、そのずっとずっと先を考えて生きていく姿は神々しさすら感じます。すごく大人で、何かを置いてこなければならないのが少し悲しいけれども、その人生はとても美しい。

ただまあ、若いうちからこの映画を面白いと思ったりしたらちょっとまずいんじゃないかとも思います。がむしゃらにうごいてみることと世の中を受け入れることの価値や比重は、年齢と立場によって大きく変わりうるものだと思うからです。