「アーティスト」

観ましたよ。

モノクロのサイレント映画シネコンで観るという不思議。公開直前なのにお客も少なかったし、シーンとした空気の中だったのでいまいち乗れずに残念です。やっぱこういうのは隣の人といっしょに突っ込み入れながら観なきゃね。この映画の中でも、そういう描写あったし。

サイレント映画のスターふたりが、トーキー映画の隆盛にともない一方は躍進し一方は没落していく、というのが本筋。時代の移り変わりを描いた映画です。サイレントでないとできないこと、トーキーでないとできないこと、を両方やっていて、かなり緻密に作ってるんだろうなあ、と感心しました。

とはいえ話自体は非常に地味だし、映画好きが好きな映画、の枠はなかなか出られてないかなあ、とも思いました。「ものすごくうるさくて」や「ヒューゴ」もそうでしたけど、「どこかへ行ってしまった自分を取り戻す話」を時代が必要としてるんですかね。あ、あと、俺の大好きなお下品俳優ケン・デイヴィシャンが質屋役で出ていて、テンションあがりました。

犬がすごい映画です。